ビルベリーの効果効能、副作用 ブルーベリーとは違う種類

ブルーベリー ビルベリー 違い

ビルベリーの概要

ビルベリー 概要

ビルベリー (英)Vacdniummyrtillus、bilberry、whortleberry、huckleberry

つつじ科[スノキ属]

ビルベリーはつつじ科スノキ属の植物で、その果実にアントシアニン類などを豊富に含みます。眼の健康によいとして現在市販されているサプリメントの原料によく使用されています。

眼の網膜への健康効果についての科学的実証は進められているが十分ではありません。

這い伸びる根茎と直立する緑色の茎に、卵形の明るい緑色の葉を持つ落葉低木。高さは約35-60cm。小さい釣り鐘型のピンク。グリーンの花が春に咲き、熟すとブルーブラックの甘い実がなります。

ビルべリーは小型の灌木で、ヨーロッパ(とくに北欧や中欧に多く生育します)の山岳地帯の低木林、荒野、森林に多く見られます。栽培もされますが、普通はヨーロッパで野生のものを採取します。果実と葉が用いられます。

ブルーベリーとビルベリーの違い

ブルーベリーと表示のある製品でも、実際にはビルベリーを用いたものが多いです。以前は下痢止めや口腔内の炎症への効果が知られており、ドイツのコミッションE(サプリメントの委員会)では果実の用途のみが承認されています。

Vacciniummyrtillnsがビルベリー

Vacciniumcorymoosumがブルーベリー

とされ、異なる種とされています。

ビルベリーの成分

■ビルベリーの主な成分■

実にはアントシアニン(anthocyanin)、オリゴメリック・プロアントシアニジン(oligomeric proanthocyanidine)を含みます。葉にはグルコキニン(glucokinine)類、ネオミルティリン(neomirtilline)、ポリフェノール、タンニン、フラボノイド、そして比較的高濃度のクロムを含みます。

果実の主な有効成分は、タンニンおよびアントシアノシドです。乾燥果実には5〜10%のカテキン、約30%のサッカラーゼ、少量のフラポノン配糖体とアントシアノシド等が含まれています。

葉には0.8〜6.7%のカテコールタンニンが含まれています。その他ロイコアントシアン。フラボノイド、フェノール性カルボン酸(phenolic carboxviic acid)、イリドイド、少量のキノリジジンアルカロイド、微量のアルブチンおよびヒドロキノンが含まれています。葉に含まれるクロムは9ppmとかなり多く、マンガンも相当に多く含まれるといわれています。

ビルベリーの効果効能

ビルベリー 効果 効能

ビルベリーの効果効能として報告されているもの一覧を紹介します。

■ビルベリーの効果効能一覧■

「貧血、消化性潰瘍、コレステロール、血管拡張、血栓、心臓、狭心症、冠状動脈性心疾患、脳卒中、静脈瘤、下肢静脈不全、血行促進、下痢、痔核、胃腸の疾患、月経痛、血糖値、糖尿病、痛風、腎臓、泌尿器、皮膚、やけど、関節炎、夜間視カ、視カ向上、加齢黄斑変性、網膜症、歯肉炎、口腔内と喉の炎症、浮腫」

ビルベリーの果実は経口で、血液循環の不調に対し使用されます。

ビルベリーは貧血に使用する、コレステロールを下げ、血管拡張効果があり、血栓形成を予防するアントシアニンを含み、狭心症’、冠状動脈性心疾患及び脳卒中の予防に役立つとされます。

ビルベリーの葉の抽出物は血清コレステロールやトリグリセリドを下げる、実は静脈瘤、下肢の静血管系脈不全、血行促進に用いられる、葉を血行不良、心臓の機能不全、血の浄化などに利用するとの報告があります。

ビルベリーに含まれるアントシアノシドが胃酸から胃の粘膜を保護する粘液の分泌を刺激し、潰瘍に用いられる、急性の下痢に効果があると言われています。

果実の調製品を1日20-60g摂取することで、急性下痢を治療することができる、外用で実を痔核に用いる、葉を痔核や胃腸の疾患や諸症状に用いる等の報告があります。

筋肉の弛緩効果を持つアントシアニジンとOPCにより、月経痛を和らげるとされるとの報告があります。

ビルベリーの葉は血糖値降下効果を有し、糖尿病に用いられる、伝統的にリーフティーは糖尿病予防に用いられる、代謝系葉は痛風に用いられる等の報告があります。

泌尿器疾患や浮腫に使用する、血管透過性を保護し、抗浮腫効果を持つ、葉を尿路の疾患や腎臓の諸症状にビルベリーを用いるとの報告があります。

外用で皮膚疾患、やけどに実を用いる、葉は関節炎、皮膚炎に用いられる、ヨーロッパの伝統療法では果実や少量の葉は収れん薬として用いられてきた等の報告があります。

乾燥させたビルベリーの熟した実は夜間の視カを含む、視カの向上に使用される、乾燥果実、サプリメント、お茶として主に視カを上げるために用いられる、加齢黄斑変性症の進行を遅らせるのに役立つとされる等の報告があります。

ヨーロッパでは伝統的に、ビルベリー果実や少量の葉を下痢、消化不良、小児の消化不良時の抗菌薬として用いられてきたとの報告があります。

ビルベリーの実は経口で、軽度の口腔内と喉の炎症に対し使用される、外用で実を歯肉炎に用いる、外用で軽度の口腔内と喉の炎症に用いられる、果実の調製品を1日20-60g摂取することで、ロや喉の粘膜の軽い炎症を治療することができる等の報告があります。

糖尿病や高血圧などによる網膜の病変への効果を検討した臨床研究では、ビルべリーのバイオフラボノイドであるアントシアニジン複合体25%を含む組成のものが使用されています。

ビルベリーの副作用・毒性

ビルベリー 副作用 毒性

ビルベリーの副作用・毒性などの危険性は以下の通りです。

■ビルベリーの副作用・毒性一覧■
ビルべリーの実は適切に使用する場合、安全に摂取することができるハーブ、葉は過剰摂取や長期の使用に注意が必要なハーブとされています。

ビルべリーの葉は1.5g/kg/日での長期にわたる過剰摂取では死亡する可能性もあり、安全でないと考えられます。ビルべリーの葉に関するデータはほとんどないのが現状です。

ビルべリーの葉は糖尿病の治療薬と併用すべきではないという意見もあります。

実の医薬品との相互作用は報告がありません。

ビルベリーの果実は美味で安全である。乾燥果実は下痢によいと思われる。

これまでのところ葉の有害性についての報告はあまりありません。しかし長期間の摂取、または過剰摂取は避けるべきです。

動物試験の結果から、葉の抽出物の大量あるいは長期摂取は避けるべきです。ビルべリーの葉は妊娠中及び授乳中の摂取は安全でない可能性があります。

ビルベリーの研究・エビデンス

ビルベリー 研究 エビデンス

研究①血管

最近の研究によると、毛細血管を強くする働きが支持され、とくにイタリアにおいて果実からの抽出物がさまざまな血行障害、例えば下肢の静脈不良や静脈瘤、動脈硬化などの治療に臨床で使用されている等の報告があります。

研究②効果を否定するデータ

ビルベリーの果実は経口で、糖尿病や高血圧などにより、夜間視カの低下した被験者への改善は可能性があるが、正常な人への有効性、効果を否定するデータが複数あり、現状では有効性、効果の可能性は若干残る程度です。

研究③動物実験

種々の動物におけるビルベリーの葉の大量あるいは長期投与により、悪液質、貧血、黄疸および興奮が認められました。1.5g/kg/日で死亡が認められました。

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