パウダルコの効果効能、副作用 抗がん作用に期待

パウダルコ 抗がん効果

パウダルコの概要

パウダルコ 花 樹皮

パウダルコの花と樹皮

パウダルコの別名はアクアインカー、イぺ。ノウゼンカズラ科タべブイア属。

(英)paud’arco、lapacho(ラパチヨ)、taheebo(タヒボ)、ipes、iperoxo(イぺロッソ)、trumpetbush。

タべブイア属は、中南米および西インド諸島原産の広葉樹(ほとんどが常緑樹)であり、約100種存在します。

パウダルコは主にハーブティーとして用いられます。「タヒボ」、「イペ」という名称で販売されていることもあります。使用部位は樹皮、葉です。

パウダルコは南米の植物で、炎症や種々の感染症に対して用いられてきました。滑らかなグレーの樹皮と黒褐色の木部を持つ大木で樹皮や葉を抽出して使用します。長さ20cmの葉は小葉に分かれます。春に紫紅色の花が咲き、後に長さ55cmの円筒形のさく果がなります。メキシコ北部からアルゼンチンにかけて見られます。

とくにカンジダなどの真菌感染にはよく使用されています。しかし、ヒトでの科学的根拠となるデータには乏しく、安全性についても文献によって食い違いが見られます。

パウダルコの成分

■パウダルコの主な成分■
抗酵母化合物であるラパコール(lapachol)およびβ‐ラパコン、キシロイジンを含みます。
樹皮(内皮)にナフトキノン誘導体の1つであるラパコールを2〜7%、および他のナフトキノン誘導体を含みます。パウダルコの樹皮の有機溶媒抽出物には、ラパコール3.6%と、それより少ない量のβ-ラパコン、α-ラパコンおよびデヒドロラパコンが含まれることがわかりました。
パウダルコの主要成分のラパコールは今後の研究が待たれる興味深い抗菌作用と抗癌作用を有します。しかし、ヒトでは高用量の摂取により吐き気、嘔吐および抗凝固作用を起こす可能性があります。

パウダルコの効果効能

パウダルコ 効果 効能

パウダルコの効果効能として報告されているもの一覧を紹介します。

■パウダルコの効果効能一覧■

「伝染性下痢、性病、尿路感染、皮膚潰瘍、膿疱、リウマチ、湿疹、ヘルペス、乾癬、呼吸器感染、真菌感染、かぜ、インフルエンザ、がん、腫瘍、解毒、消炎、炎症性疾患、慢性萎縮性疾患、駆虫」

パウダルコは経口で伝染病の下痢に効果があるとの報告があります。

パウダルコは性病に経口摂取で効果があるとの報告があります。

パウダルコは経口で膀胱の感染症に効果があるとの報告があります。

パウダルコは潰瘍、膿疱、リウマチ、皮膚疾患(湿疼、ヘルベス、乾癬)に使用する)の効果があるとの報告があります。

パウダルコは経口で呼吸器のウイルス感染に効果があるとの報告があります。

パウダルコは抗ウイルス ・カンジダなどの真菌感染に経口あるいは外用で軟膏として用いる、経口でかぜ、インフルエンザに効果がある等の報告があります。

パウダルコは抗がん効果があるとされ、がんや腫瘍に使用するとの報告があります。

パウダルコは解毒・消炎効果があり、炎症性疾患、慢性萎縮性疾患に使用する、寄生虫感染に用いるとの報告があります。

パウダルコの副作用・毒性

パウダルコ 副作用 毒性

パウダルコの副作用・毒性などの危険性は以下の通りです。

■パウダルコの副作用・毒性一覧■

日本では通常は、茶としてパウダルコを飲用する場合が多いと考えられますが、これまでのところ、とくに重要な副作用は報告されていないようです。ただし、多量摂取する場合には注意が必要です。

パウダルコは適切に使用する場合、安全に摂取することができるハーブとされますが、過剰摂取は吐き気、嘔吐、めまい、下痢などの副作用を起こすとされます。

標準的摂取量で有意な安全性試験がなされているわけではないですが、高濃度では重大な毒性が報告されているので、パウダルコは注意しながら使用するべきであり、経口で大量摂取する場合ラパコールの血中レベルが上昇するに従い、出血リスクの増加を含む副作用が高まります。

妊娠中、授乳中のパウダルコの使用については避けるべきといわれています。

抗凝血効果のあるハーブやサプリメント、医薬品とパウダルコの併用で出血傾向が高まるおそれがあります。バウ・ダルコ単独でも出血傾向にある人は注意して使用するようにしましょう。

パウダルコの成分ラパコールを1日1,500mg、またはそれ以上摂取すると、吐き気、嘔吐が起き、プロトロンビン時間が延長します。

パウダルコの研究・エビデンス

パウダルコ 研究 エビデンス

研究①抗癌作用

「パウダルコに抗癌作用がある」と話題になったことがありますが、科学的な検証は十分ではありません。一部の医療機関において、パウダルコ抽出物を前立腺癌患者の腫瘍内に注入した例の報告がありますが、再発・転移の可能性があること、症例が少なく、観察期間も短いことから、さらなる研究の必要があるとしています。

研究②へビによる咬傷

へビによる咬傷に対して、パウダルコと同じ属の植物と他の数種の伝統的治療薬を経口投与あるいは筋肉注射したところ、へビ毒の致死作用を有意に低下させました。

研究③抗マラリア作用

パウダルコは抗マラリア作用があるとして知られておりますが、ラパコールは、複分裂(マラリア寄生虫の再生)に対して低い抑制効果しか示さなかったといいます。ラパコールと他のナフトキノン類は、マンソン住血吸虫のセルカリアの経皮的侵入を低減しました。

研究④乾癖

パウダルコの成分ラパコンはヒトの角化細胞の増殖[ICso値(50%阻害濃度)0.7mM]を、乾癖治療薬であるアントラリンと同程度に低下させ。乾癬治療薬としての可能性を示しました。

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