ノニ(ヤエヤマアオキ)効果効能、副作用 ジュースとして飲まれる果実

ノニ ジュース 果実

ノニ(ヤエヤマアオキ)の概要

ノニ ヤエヤマアオキ

ノニ

ヤエヤマアオキ。別名はインディアンマルべリー。使用部位は果実。アカネ科

ほとんどがジュースとして販売されています。

ノニは東南アジア原産の、常緑の小さな灌木あるいは10mほどの高さになる樹木です。ノニの生育域は東部ポリネシアからインドまでで、南米および中米の一部とカリブ海全域で帰化しました。

アカネ科の樹木で表面がゴツゴツした果実を付けます。果実は最初は緑色で、熟すと黄色になり強い臭気を出します。古くから循環器や神経系の疾患の民間薬、赤色染料として利用されてきました。

ジュースを中心とした製品があり、さまざまな効果が期待されています。

ノニの海外での呼ばれ方一覧「Morinda citrifolia(英)、Morinda、Monnaacitrijoliar、Indianmulberry、monnda、awltree、limburgertree、hogapple、fromagier、feuilledouleur、boisdouleur、bumbo、bungbo、baga、nigua、pinuela、pinadepuerco、bilimbi、pommemacaque、rubarbecaraibe、feuillefroide、nhau、nhauIon、nhaunui、nho、nhorprey、nhorthom、nino、yorban、nona、painbush、baijitian、pachitien」

ノニの果実

伝統医療で主に用いられているのはノニの葉であり、果実ではありません。

治療の主用途は皮膚の炎症、関節痛、咳、痛風、潰瘍および白癖などに対する外用薬としてです。

ヤエヤマアオキ属の根は中医学で用いられています。

ノニの果実はせいぜい軽度の治療薬程度であり、マレーシアでは歯茎の治療に、太平洋諸島では結核に、サモア諸島では種々の軽症疾患の治療薬として使用されてきました。

フィリピンでは種子を、寄生虫の駆除や下痢止めのために食ベ、太平洋諸島ではカバ(kava)の副作用を予防するためにノニのジュースが飲まれてきた。しかし、最も一般的なノニの利用は染色用植物としてであり、用いる色止め料によって赤、黄および紫の色調が得られます。

ノニの成分

■ノニの主な成分■
ノニは、中鎖脂肪酸、カリウム、ビタミンC、アントラキノン類、β‐シトステロール、カロテン、ビタミンA、リノール酸、カプロン酸、ウルソリン酸、ルチン等を含みます。

果実には、乾燥させた状態で100g中24〜158mgのアスコルビン酸(ビタミンC)が含まれています。熟した果実には、多量の脂肪酸、主にへキサン酸(カプロン酸)およびオクタン酸(カプリル酸)を含みます。市販の果汁製品は、カリウムの重要な供給源であることがわかっています。

ノニの効果効能

ノニ 効果 効能

ノニの効果効能として報告されているもの一覧を紹介します。

■ノニの効果効能一覧■

「高血圧、発作、心臓病、動脈硬化、循環障害、出血、疝痛、便秘、吐き気、消化障害、胃腸潰瘍、痙攣、うつ、片頭痛、痛み、鎮静、巨脾症、月経過多、帯下、月経前症候群(PMS)、糖尿病、痛風、腎障害、関節炎、捻挫、筋肉痛、リウマチ、皮膚軟化、やけど、ただれ、外傷、膿瘍、白内障、喘息、感染症、赤痢、結核、がん、免疫活性、歯周病、発熱、腫脹、老化、へビの咬み傷」

ノニは高血圧、発作に対して経口で効果がある、心臓病、アテローム性動脈硬化症、循環障害に対して果汁が経口で用いられる等の報告があります。

ノニは出血に実を経口で効果があるとの報告があります。

ノニは便秘、吐き気、消化障害、胃腸潰瘍に対して経口で効果がある、便秘に根を経口で効果がある等の報告があります。

ノニは抑うつ、片頭痛、痛みに対して経口で用いられる、頭痛の時に額に葉を貼って用いるとの報告があります。マウスを用いた実験で、根の親油性水抽出物は鎮静効果、中枢鎮痛効果を示したという報告があります。動物実験の結果、根の抽出物には抗うつ効果があることが示唆されています。

巨脾症(脾臓の腫脹)に対して経口でノニを用いるとの報告があります。

ノニは月経過多、帯下、月経前症候群(PMS)に対して経口で効果があるとの報告があります。

ノニは糖尿病に対して経口で用いられるとの報告があります。

痛風にノニの葉ジュースを外用で用いるとの報告があります。

ノニは腎障害に対して経口で用いられるとの報告があります。

ノニは関節炎、他の骨や関節の症状に対して経口で用いられる、捻挫、筋肉痛に対して果汁が経口で用いられる、リウマチの痛みや関節の腫れに葉が経口で用いられる、関節炎の患部を葉で包んで用いる等の報告があります。

ノニは皮膚軟化薬として外用で用いられる、やけど、ただれ、傷に直接塗布する、膿瘍に対して葉と果実を混ぜて外用する等の報告があります。

ノニは白内障に対して経口で用いられるとの報告があります。

ノニは喘息に対して経口で用いられるとの報告があります。

ノニは感染症、マラリア熱に対して経口で用いられる、赤痢に葉が経口で用いられるとの報告があります。赤痢に実を、肺結核に葉を経口で用いるとの報告があります。

ノニはがんに対して経口で用いられるとの報告があります。

ノニ果汁に多く含まれる多糖類は、おそらく免疫機能を活性化させることにより、肺腫瘍モデルマウスの生存率を上昇させるという報告があります。

ノニは歯周病に実を外用で用いるとの報告があります。

ノニは発熱、腫脹に対して経口で用いられるとの報告があります。

ノニは老化に対して果汁が経口で用いられるとの報告があります。

ノニはへビの咬み傷に葉を外用で用いるとの報告があります。

ノニの副作用・毒性

ノニ 副作用 毒性

ノニの副作用・毒性などの危険性は以下の通りです。

■ノニの副作用・毒性一覧■
ノニは医療目的で経口摂取あるいは外用する場合、おそらく安全と考えられます。果実を食品として摂取するのもおそらく安全と考えられています。

ただし、堕胎薬として用いられてきた歴史があるので、妊娠中に経口摂取するのは避けた方が良いでしょう。授乳中の安全性については報告がありません。

ノニ果汁はカリウムを豊富に含むので、理論上、カリウム保持性利尿薬と併用摂取すると、高カリウム血症になる可能性が考えられます。高カリウム血症の人は禁忌であるとの報告があり、腎機能不全の人は高カリウム血症のリスクが上昇するので、果汁を摂取する場合は注意することとの報告があります。今のところ、日本での健康被害や副作用は報告されていませんが、米国では、ノニジュースを飲んだ慢性腎障害の男性が高カリウム血症を起こしたとの報告があります。さらに、オーストリアでは、ノニジュースとの関連が疑われる肝障害が報告されています。

研究・エビデンス

研究 エビデンス

研究①有効性

ノニの果汁は比較的安全ですが、いかなる症状に対する有効性についても臨床的なエビデンスがあまりありません。

「何にでも効く」と宣伝されがちですが。これまで、動物試験は経口投与では行われていません。

研究②高カリウム血症の副作用

低カリウム食を使用している腎不全の患者1例が、ノニ果汁を摂取後(毎食前に小さなグラスに1杯)、高カリウム血症(血漿中のカリウム濃度5.4〜5.8mg)を発症し血中尿素窒素、クレアチニン濃度も上昇しました。患者はノニの飲用中止を拒否し、追跡調查ができなくなりました。市販のノニ果汁製品を分析したところ。56.3±2.5mEqLのカリウムと122±6.3mEqLのナトリウムを含むことがわかりました。このカリウム濃度は51mEqLを含むオレンジ果汁と同様です。

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